マーケティング部の石川です。
お客様とお話ししていると、「この家はなんだか落ち着きますね」と言われることがあります。
ありがたいお言葉ですが、同時に「なぜそう感じるのだろう」と、改めて考えるきっかけにもなりました。
さまざまな要素が関係していそうですが、その理由のひとつに、“光の入り方”があるのではないでしょうか。
同じ間取りでも、光の入り方や時間帯によって、空間の印象は大きく変わります。
今回は、設計や暮らしの中で意外と大きな役割を果たす「光」に目を向けてみます。
何気なく差し込む光が、日々の気持ちをどう変えるのか——その魅力をお届けできればと思います。
朝、東からの光が差し込むと、自然と体が目覚めます。
朝日には体内時計をリセットする効果があり、出勤や登校前の時間を穏やかにスタートさせてくれます。
あるお客様は「朝日を浴びて一日が始まると、それだけで今日がうまくいきそうな気がする」とおっしゃっていました。
これは単なる気分ではなく、光が私たちの生活リズムに確かに作用している証拠です。
東向きの窓や、光をやわらかく取り込むレースカーテンを取り入れることで、朝時間の質はぐっと高まります。
たったそれだけの工夫で、一日のスタートが少し特別なものになるかもしれません。
一方で、日中や西日の強い時間帯は、光をコントロールすることも大切です。
直射日光が長時間差し込むと、室温の上昇やまぶしさで快適さが損なわれることもあります。
そこで活躍するのが、軒や庇、ルーバーといった外部の工夫です。
建物の形や窓の上にある“ひさし”が、光の角度を調整し、やわらかな明るさを室内に届けます。
さらに、カーテンや障子、木製ブラインドなどの素材選びによって、光の質感は大きく変わります。
やわらかな光に包まれた空間は、それだけで心を落ち着かせてくれるのです。
光があれば、必ず影も生まれます。
そして、その陰影は空間に奥行きや表情を与えてくれます。
例えば、庭木の葉が風に揺れ、木漏れ日となって室内に映る光景。
レースカーテン越しの柔らかな影。
これらは日常の中で四季や時間の移ろいを感じさせてくれます。
ある夕暮れ時、オレンジ色の光がリビングを照らしている光景を見て、「一日の終わりを心から穏やかに迎えられる」と感じたことがあります。
光と影は、日常を特別に変えてくれる演出家なのかもしれません。
家の快適さは、温度や広さだけでなく、光の質や量にも左右されます。
「この部屋はどの時間に光が入るのか」
「どんな光の表情がこの空間に似合うのか」
そんな視点を持ってみると、家づくりはもっと奥深くなります。
一日の中で、光がつくるリズムや表情を味わえる住まいは、きっと日常を豊かにしてくれるはずです。
実際の空間で光の入り方を感じてみると、その魅力はより鮮明になります。
展示場でもさまざまな光の工夫をご覧いただけますので、機会があればぜひ体感してみてください。